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モーニング娘。の田中れいなさん卒業


田中れいな、笑顔でモー娘。卒業 - YouTube

 

モーニング娘。田中れいなさんが21日の卒業コンサートをもって卒業となったそうだ。2003年の加入以来、じつに10年の長きにわたって活動してきた彼女であるが、今後はガールズバンド「ラベンダー」のメインボーカルとして活動していくらしい。卒業後の進路がいまいちよくわからない他の先輩らに比べてずいぶんと優遇されているような気がしなくもないが、やはり歴代モーニング娘。のなかでも随一の歌唱力を誇っていた彼女なので、その辺は寺田さんも思い入れがあるのかもしれない。

 

思うに彼女を含む6期メンバというのは、13歳とか14歳というガキの時分にアイドル世界に飛び込み、いきなりマーケットで頂点を経験し、それからどんどんと人気やセールスが下降し、レギュラー番組もどんどんなくなって、メディアへの露出が減っていった、そういう世代だったように思う。ふと気付くと、業界は「アイドル戦国時代」などといわれる程の過当競争の真っ只中。今までニッチな市場だったはずのアイドル市場がいつの間にかメインカルチャーみたいな扱いに変わって、数え切れないほどの競合がしのぎを削る、文字通りのレッドオーシャンと化してしまっているわけだ。

 

これまではある程度レールに乗ってガムシャラにやっていれば結果がついてきたのだが、これからはビジネスモデルやアイデンティティそのものをプロデュースしていかないと、シュリンクする市場において存在感をアピールできない世界に変わってしまっている。わたしには、この状況は日本の縮図のように思えてならない。高度経済成長期のあとの「失われた20年」を経て、成熟し、勃興する新興国や他の先進国との競争に苦しむ我が国の姿がダブって見えるのだ。都合よくコジツケているだけなのかもしれないが。

 

今後のモーニング娘。がどのようになっていくのか、興味は尽きない。