書評
年初に橘玲の新著を続けて二冊読んだところ、近年稀に見るレベルで鬱々とした気分になってしまった。氏の本は基本的にこの世界の身も蓋もない側面に焦点を当て、その残酷さを言語化するというものがほとんどだ。氏の著作における黄金の羽根パターンは、こう…
年末年始を利用して久々に話題書を通読する機会を得た。Twitterで某アルファアカウントが呟いていたので、瞬く間にベストセラーに名を連ねたため知っている人もいるかもしれない。わたしもそれで本書を知ったのだが、、、それはともかく、これは確かに推薦図…
ここのところ忙しくて2年くらいゆっくり本を読む時間がなかったが、たまたま寄った近所の本屋で見つけて、一気に読んでしまった。Kindleで買うと買ったことすら忘れてしまうが、紙の本だとタイミング次第で一気に読めるものである。寄る歳並みのせいであろう…
コロコロ創刊伝説(1) (てんとう虫コミックス) 作者:のむらしんぼ 出版社/メーカー: 小学館 発売日: 2016/10/21 メディア: Kindle版 アラフォー世代にとって、コロコロコミックは微妙な立ち位置の雑誌だろう。正直言って、ジャンプを読んでいる「ついで」…
中間管理録トネガワの悪魔的人生相談 (KCデラックス) 作者: 福本伸行,奥津圭介 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/02/13 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 本編のカイジはヤンマガ本誌でしか読んでいないが、スピンオフギャグの『中間管…
杉山氏の自衛隊に関する著作は、本書を除けばこれまで都合3冊ほど読んだことがあり、どれも非常に感銘を受けたように思う。残念ながらかなり昔のことなので、内容はおぼろげにしか覚えていないのだが、それぞれ陸、海、空について取り上げた秀逸なノンフィ…
久々に大前御大の著作を読んでみたが、あいかわらずこのオッサンは何も変わっていない(ほめ言葉)と感ずる一冊だった。文中にもあるがこのオッサンは72歳なのである。あと数年したら「後期高齢者」の仲間入りをするはずのオッサンが、修造ばりの熱気で熱く…
いわずと知れたベストセラ小説家の東野圭吾さんのベストセラ。随分前に読んでそこそこ感動したのだが、さいきんなぜか急に思い出して読んでみたら、ラストで泣いてしまった。歳を取ると涙もろくなるというが本当だ。改めて読んでみると構造的、技巧的には別…
「英語学習法」ではない、「外国語学習法」である。著者はなんと専門の言語学者ではなく、ふつうの(!)勤め人らしいが、その傍らで複数の言語に親しみ、イランやトルコ文学を翻訳する、翻訳家兼研究者のような活動をされているという。しかし、そのマスタ…
激しく推奨する一冊。一冊というか、Kindleなので一本(?)というべきか。 著者は法廷画(ワイドショウとかでよくある裁判中の風景を描写するあれ)やキャラクターデザインなどを中心に活躍されているというフリーランスのイラストレータである。(著者サイ…
結構前に出版されて話題になった「行動経済学」の入門書だが、文庫版(新版?)で見つけたので買って読んでみた。もっと堅い内容だと思っていたのだが、読んでみると大変読みやすい一般向けの本のようである。翻訳が素晴らしいせいもあるだろう。さらさらと…
ある仕事の帰り、日本橋の丸善に立ち寄ったところ、目立つ位置にディスプレイされていたので思わず買ってしまった。以前「外資系企業で成功する人、失敗する人 (PHP新書) 」というのを読んだことがあり、著者に関しては概ねバックグラウンドを把握しているつ…
橘玲氏の新刊。どうやら、この本は同じ著者の『大震災の後で人生について語るということ』を「改題して加筆修正したもの」らしく、わたしはネタもとの単行本を買っているのにもかかわらず、迂闊にも買ってしまった。読み薦めていくうちに、あれ、これどっか…
日清カップヌードルのテレビCMがおもしろい。 ある日突然、社内公用語が英語になってしまったという会社で、英語ができない日本人サラリーマンたちが必死に外国人上司に英語で話しかけようとしているシーンを、明治維新における官軍vs幕府軍の争いのように誇…
先日のエントリで言及したばかりだが、またしても買ってしまった森博嗣のお手軽新書。畜生。どうせ今回も似たような気持ちになるのはわかっているのだが、お布施は止められない。だが今回は少し発見があった。リンクを貼るためにアマゾンに行ってみたところ…
ウィル・スミス主演で映画化された『アイ・アム・レジェンド』の原作となった本。映画化に伴い新訳で装いも新たに発行されたものだという。以降、作品のネタバレがありますので、ネタバレOKの方はどうぞ。
森博嗣氏といえば、ライトノベルのような不思議系ミステリ(?)を書くことで有名なベストセラ作家であるが、数年前に引退してからは、比較的どうでもいい作品を連発するようになった。色々想像するに、名前だけで指名買いされる作家になったために、編集者…
本書は90年代にバルカン半島で勃発したボスニアで紛争に関連して、紛争の裏でひそかに(?)行われた米PR企業の「活躍」について取り上げたものです。ボスニア・ヘルツェゴビナの紛争、いわゆる「ユーゴスラビア紛争」は、国際的には「悪のミロシェビッチ(…
タイトルからしていきなりイロモノ感が全開だが、ホリエモン信者にとってはその辺含めてお布施みたいなものであり、セラピー代のようなものである。今回も堀江節が全開で、しかも堀江一派(?)のひろゆきや藤沢金融日記氏、夏野剛氏らによる解説もオマケで…
『日本人の英語 (岩波新書)』や『続・日本人の英語 (岩波新書)』、『日本人が誤解する英語 (知恵の森文庫)』などで、英語学習者にはおなじみマーク・ピーターセン氏の英語本である。『日本人の英語』はこの上ない良書で、およそ日本人の英語学習者でこれを知…
投資家が「お金」よりも大切にしていること (星海社新書)作者: 藤野英人出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/02/26メディア: 新書 クリック: 5回この商品を含むブログを見る レオス・キャピタルワークスのCIO(最高運用責任者)の藤野英人氏が著したライト…
考える生き方作者: finalvent出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2013/02/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 2人 クリック: 665回この商品を含むブログ (2件) を見る [極東ブログ]や[finalventの日記]で著名なアルファブロガーであるfinalvent氏…